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     SEOよりも“らしさ”を少し優先。
     記事が増えてきたので、ユーザビリティを考えないといけないのかも。トップは選択肢を多めに、カテゴリでは一覧性、個別記事ではシンプルになるように、少しずつ調製していこうと思います。

    効果が出ても赤字になる広告? 【広告費の費用対効果】

    3月24日に、県南の川口市に本社を置くハウスメーカーのアーバンエステートが倒産したそうです。原因は、“資金繰りが悪化”したためとのことですが、マスメディアに広告を出し、売れているのに儲からないで倒産するのは、泣いても泣ききれないところです。

    いったい、経営とは何のためか。改めて考えさせられました。

    そして、小さな会社はそこから何を学ぶべきなのか。

    広告の費用対効果とは何?

    まずは、倒産情報からの抜粋です。

    近時は、埼玉を中心に東京、神奈川、千葉、群馬、茨城、栃木、静岡などに42の営業所を構え、2003年12月期に約8億1900万円であった年売上高は、2007年12月期には約64億9300万円にまで伸長していた。
    しかし、急速な営業拠点の開設と従業員の募集に加え、テレビを中心とした積極的な広告宣伝活動から資金繰りは従前から厳しく、支払い遅延が散発するなど取 引先の間で警戒感が高まっていた。さらに、近時の金融危機、不動産市況の悪化も重なり販売も低調に推移。こうしたなか、3月末に向けた資金調達も限界に達 し、自主再建を断念した。

    マスメディア広告を軸とした拡大戦略の途上で、増加する販管費に耐えきれなくなったようですね。4年で8倍弱、56億円増って凄いです“売上高”。

    利益率が変わっていないのに、なぜ増収にもかかわらずこのような結果になるのか。広告費の落とし穴がnoguさんのブログで紹介されています「広告費の増大で倒産 アーバンエステートを考える ― 日々戯言」

    上記noguさんのブログ記事より抜粋しますと、

    広告する場合、「商品粗利分の金額で2倍以上の売上げ増」を達成しなければ意味がありません。規模の経済が効く商品・サービスは必ずしもこの限りではありませんが、普通は売上げ増えれば販管費も増えるので、粗利分の広告費で売上げ2倍+販管費増加分を売り上げる必要があります。

    広告しなかった場合の売上げ、粗利、営業利益
    10億円、1億円、3000万円

    1億円広告した場合の売上げ、粗利、広告除く営業利益
    30億円、3億円、9000万円 つまり
    1000万円赤字

    販管費が粗利の7割くらいかかるとすると、3倍売上げが増えても赤字です。

    とのこと。この例でいえば、広告によって売上が3倍に増えたのにも関わらず、赤字に転落しています。なお、引用には含まれていないのですが、広告費は1億円という前提での話です。

    この計算を進めていくと・・・

    (売上、粗利、広告除く営業利益、広告費差し引き後)

    40億円、4億円、1億2千万円、2千万円 ・・・ まだ逆効果(−1千万円)

    45億円、4.5億円、1億3500万円、3千5百万円 ・・・ +500万円

    50億円、5億円、1億5千万円、5千万円 ・・・ ようやく+2千万円

    つまり、売上が5倍近くにならないと、この想定ケースでは成果が上がったことにならないのです。しかしそれでも、1億円投下しているのに、利益が+500万円って、どうなんでしょう。なんだか割に合わない感じがするのは、私だけでしょうか。

    小さな会社のジレンマ

    小さな会社は、何かと安く抑えたいものです。それは、広告費も例外ではないはず。

    でも業績は伸ばしたい。何とか知名度を上げたい。だからといって、それに見合う広告なんてそもそも打てない。新聞広告やタウン誌への掲載など、一回で十数万円、月々数万円など、見合う反響などそうそうあり得ません。よしんばホームページを作ってみたところで、SEOをケチったりして検索されなければ、そのウェブサイトは丸ごと持ち腐れです。

    でも、だから足を棒にして稼ぐのですか?

    それはそれで、販管費がかさみます。

    販管費の単価を下げることは、客単価の純増よりも良く効く対策です。

    販管費に気を配らないと、売上が上がっても、純利益に跳ね返りにくい体質になってしまいます。売れれば売れるほど対応する手間も増えていって、例えば人員を増やした時点で、利益率がガクンと落ちるからです。あとは運が良くてもその繰り返しをするしかなく、結局は純利益が大きく伸びることなく、事業規模だけがむなしく膨らんでいきます。

    ひとえに、組織が利益体質になっていなければ、経営として成功しているとは言い難いように思います。

    小回りが効くうちに、強い組織体質の下地を設計しておきましょう。

    打開するために“壁”を超える

    さて、小さな会社が成長していくためには、顧客層を拡げていかなくてはなりません。既存の顧客を育てながら、新規の顧客も開拓していくことで、たいていはスケールメリットが生まれます。

    しかし、スケールメリットが生まれないどころか、せっかくの投資が裏目に出やすい場合があります。それが、先ほど紹介したパターンであり、これから紹介する閾値(いきち)”という概念です。特に、小さな会社が落ちやすい落とし穴はこちらなので、常に気にしておきたいところです。

    閾値というのは、「その値を超えないと意味がない範囲」とでもいいましょうか。物事で成果をあげようとする(ここでの話題でなら顧客獲得)ために、最低限クリアしなくてはならない“壁”みたいなものです。

    広告費でなら、「これくらい注ぎ込まないと効果が跳ね返ってこない金額」です。

    多くの経営者たちは、知らずにその感覚を身につけているとは思いますが、いざ意識して考えてみると、意外と無駄が多かったり、あるいは何が無駄なのか明確に 把握していなかったりするものです。しかしそれでは、半ば運だけで正否が決まっている可能性もあります。例えば、売上がここ最近下降線をたどっているとしても、あながち「景気のせい」だけではないのかもしれません。

    そういうところまで計画的な資本投下を試みてこそ、本当に厳しいご時世にでも的確な経営判断を続けられるのです。

    使いすぎに注意しましょう

    アーバンエステートは、広告費の使いすぎと販管費への配慮不足が致命傷となりました。マスメディア広告によるノンリピート商品の販売というギャンブルに、負けてしまいました。見える経費はもちろん、見えない経費にも、きちんと気を払っておくべきでした。

    しかし、マスメディア広告も、使い方によってはまだまだ期待できる場面もあると思います。それは、小さな会社であっても、同じこと。テレビラジオとまではいかなくても、スポットで広く周知させるという目的においては、有効な手段になり得ます。

    もちろん、どのくらいをいつまでに回収できるのか、という算段も踏まえなくてはならないことは言うまでもありませんが、そのために、それに見合う体質なりパフォーマンスを持っていられるようにしたいものです。

    広告を出せるということが目的にならないようにしないといけませんね。

    参考書を買っただけで勉強した気になった頃を、思い出します。

    カテゴリ:[業務改善]小さな会社の経営資源, comments(0), trackbacks(0)
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