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リスクヘッジの象限
 先週の木曜日に、公的な補助金制度の説明会に出席してきました。補助金の内容はともかく、補助する側とされる側とで、カネという経営資源に対する思いのベクトルが微妙にズレてしまいがちなんだな、という印象が強く残った席でした。

 今回出席した説明会は、数ある補助金制度のうち、中小の開発型企業を対象としているものです。県や国などの担当者が、中小企業のための補助金制度についての概要を直接説明してくれました。

 補助金制度というものは、その財源ごとに窓口が異なるのが通常です。それらをまとめた冊子は、自治体の商工関連の窓口あるいは商工会議所もしくは商工会などで入手できますが、今回のように補助をする側が一堂に会しての具体的な説明会は、とかく手の足りない中小企業にとっては、非常に助かります。

 この中で、ある担当者の方がこうおっしゃっていました。

「我々は、貴重な財源から、企業の皆さんのリスクを肩代わりします。お金さえあればどうにかなるようなテーマのためには、できれば適用したくありません。」

 初めはなるほどと思いましたが、よくよく考えると、「ではどんなリスクを肩代わりするのか?」と、迷ってしまいました。私が思うに、ここでカネを以て肩代わりできるリスクは、やはりカネのリスクでしかありません。カネがあるだけではどうにもならないようなテーマに補助することは、公的な財源という点を考えると、非現実的です。むしろ、〈カネがもう少しあるとどうにかなる〉ようなテーマに対して、積極的に適用すべき財源でしょう。

 もっとも、私もつい先日まで、どちらかというと補助する側にいた人間ですから、担当者の方の言いたいことは解ります。要は、カネほしさで群がって欲しくないわけです。せっかくのリスクヘッジの手段を、有効に使って欲しいという担当者の思いを感じずにはいられません。担当者の方は、〈あればよい〉と〈ないとだめ〉が、同義にならないような伏線を張ったわけです。そこで初めて、テーマ勝負というわけです。

 かくいう私も、起業したばかりです。資金援助の類は少しでも多くの活用を図りたいところですが、まずテーマという担保あっての、補助金という選択肢だということを、忘れてはいけませんね。

 ところで、補助金の多くは、〈精算払い〉という形での支給を採ります。事業に要したカネは、一度自腹を切って支払う必要があります。つまり、補助を受けるにしても、いったんはその全額を調達しておかなければならないわけです。

 柱となる資金はきちんと調達できるだけの企業であることが、補助金獲得の予備試験なのです。とかくカネがないことには始まりませんが、カネありきの計画は、おろそかになりやすいのだと思います。闇雲に目先の経営資源を求めることは、少し長い目で見れば、おかしな話なのかもしれません。

 結局は〈補助〉ですからね。
カテゴリ:[業務改善]小さな会社の経営資源, comments(2), trackbacks(0)
Comment
>てるさん
コメントありがとうございます。そういう意味では、〈補助金〉とはいえ、〈補填金〉というイメージで考えていた方がよいのかもしれませんね。
清水ヤスヒロ, 2007/03/22 10:31 PM
こんばんは!
現実はなかなか厳しいんですね...先にもらって足しにできるとばかり思ってました。
てる, 2007/03/21 9:44 PM









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